宿命と呼ばれるもの

男から愛されると幸せになれると思っている狂人がいるらしい


男ではない


父親から愛されたかっただけだ


そして
父親に愛する能力が欠落していただけだ



女を愛したら満たされると信じている狂人もいる

女ではなく
母親を独占したかっただけである


幼年期の傷が
人間の地上における
あらゆるドラマを作る

滑稽で悲惨で救いのない未熟なシナリオで


母たち 父たちの幻想から自由にならない限り
自分たちもまったく同じ父と母になる

それを宿命と呼ぶ


3歳児のエゴが夢見た幻想が宿命の本質


幼いだけに 執着もひとしおである