エゴが見る夢

目覚めがたい

不治の病に侵されても
それでもこの夢より目覚めたくない


深く意識を蝕むエゴに侵略されれば
自己とは脳である
肉体である 神である とエゴは妄想で生き残りを図る


肉体は癌になり
血栓を作り 血圧を上げ
あらゆる手段で目覚めを促そうとする


エゴに完全侵略されればたとえ生命を断ち切る病になっても
目覚めることは望めない

自らが幻想であることを知るエゴは
夢を見続けることでしか存続し得ない

それゆえ尽きぬ夢に身を焼く


我は存在する という儚い夢に


エゴに実存はない


親 社会 家族 男 国家 会社 女 娘 息子 らが
実体なきものであるのと同じように