半神

人間が地上で誇り得る唯一の武器:思考

ツメももろく、歯ももろく、体力も筋力もなく、
尻尾も身の軽さも、毒も、牙も、嗅覚、聴覚、触覚・・・
どの機能をとっても、動物、昆虫にかなうものとてない人類に
たったひとつ与えられた地上を生き抜く力

思考

その重さが、人類の進化を阻む

思考は感情に善悪のラベリングをし、
ある特定の感情へのアクセス、認識を拒絶する

存在そのものが偽善となった人類は
自らの本質的成り立ちとは
遠く隔てられたまま、
進化の道筋で途方にくれて立ち尽くす

わが身の半身に触れ得ない悲しみが
人を成長から遠ざける

触れ得ない半身こそ神にもっとも近いもの

そこに近づき触れるには、感情という
痛みの門を通過しなければならない

誰もが勇者である自らを鏡に映したいと願う

しかし、その門の奥に現れるのは
傷つきやすく、もろい、人間としての真実

その弱く、痛みやすく、ひ弱なわが身の真実の門を
くぐって初めて
人は、触れ得なかった自らの半身に出会う

わが身の半身こそは
真の女性性

地上で誰もが長く蹂躙し、押さえつけてきた
女性性こそが、感情を受容し、慈しみ、育て、
守り、無限の可能性である神界に入る
第一の門

肉体的に女性であることは
真の女性であることを意味しない

肉体的に女性であっても
すでに存在は男性性に犯され
思考、感情の表現が男性と同一化してしまった
肉体的女性しか現在の地上には存在しない

地球は男性だけが棲む異形の星になった

それこそが、いまの地上に現れる
すべての問題の根源

半身との永遠の分離

真の勇者だけが出会える地上の女神
出会えたものだけが先へ進み得る
神界の門